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SWKyoto に参加して感じた4つのこと


8月8日〜10日、スタートアップウィークエンド京都(SWKyoto)へオーガナイザーとして参加しました。

SWKyotoは今回で7回目の開催、参加者は毎回30名前後です。私は2013年のSW東京で優勝した後、京都に戻って運営を支えるオーガナイザーを担当しています。リードオーガナイザー兼ファシリテーターにKRP澤村さん、オーガナイザーにKRP田中さん、そして、杉山さんが主に動いています。

今回のSWKyotoは前回とは違って、イベントから感じることが大きく変化したので非常に興味深いと感じています。

1. 「スタートアップ」ウィークエンドに求めることが変わった

前回までは私自身が参加者に近いステージに居たので、どちらかと言うと参加者マインドが強くありました。イベント内でいいアイデアをピッチして自分のアイデアを通し、そのための優秀なチームメンバーを集め、3日間で顧客開発と動くプロダクトを実装する、という具体的な目標が明確にありました。だからこそ、初日のアイデアピッチまでの動きがとても重要で、事前準備からリサーチやプロダクトの構想までを周到に準備し、ジャストアイデアのピッチには負けない(つもりで)準備をしていました。当然、開発フェーズに入ってからも、どこよりも早く結論を出し、動いて、仮説検証することが1つの指針となっていました。それ自体は間違っていないとは思うのですが、今回は少し違いました。

今回、参加者に抱いた期待は、「自分なりのスタートアップに本気」であって欲しいということでした。それに気付いたのは、発案者のパーソナリティから大きく離れたアイデアやプロダクトは、全く心に響いて来なかったからです。最初の段階で響いて来ないアイデアはたとえ選ばれたとしても、紆余曲折どころか全く違うプロダクトになったり、議論だけで終わってしまったりすることが多いからです。そして、それは参加者自身の満足度や変化度にも影響を与えていると思っています。

逆に、発案者のパーソナリティや、やる理由が明確なチームは、その後の変化率が大きく、たとえ3日間でうまく行かなかったとしても、その後に「スタートアップ」自体は出来そうなところまではやり切るだろうな、という感触は得られる気がしています。

スタートアップ・ウィークエンドでは、成功も失敗も含めて「スタートアップ」をやり切ること、がとても重要だと感じていて、スケールやビジネス・モデルの話なんかはさらにその後の話になってきます。

2. 「スタートアップ」することの重要性

そもそも、スタートアップとは何でしょうか。人によって定義はまちまちだと思います。例えば、アイデア出しからMVP、顧客開発を行い、チームビルディング、アルファ版・ベータ版のローンチを行い、資金調達までを行うこと全てをスタートアップ、と定義することもできると思います。しかし、ここでの「スタートアップ」は、アイデアを形(MVP)にして顧客を見つける、もしくは今の方法では見つけられない、という一定の結論を得ること、だと考えたいと思います。

少し言い換えると、プロブレム・ソリューションフィットを行うこと、解決に値する課題とその課題に対して最適な解決方法を見つける(もしくは見つからないということが分かる)こと、です。この体験は人によっては自身の身近な問題の延長線上にあって自然とできていたということもあれば、強烈な原体験として残っていることもあるのではないかと思っています。

スタートアップ・ウィークエンドにおいては、イベント後にどれだけの参加者が「スタートアップ」を続けられるのかが重要なファクターだと思っています。繰り返しの中でスタートアップの経験値を獲得し、対象や課題の本質を掴み、最適な解決策を見つけられれば、次に控えているトラクションやスケールと言った段階に進んで行けるのではないでしょうか。当然、得られる経験値はそこに対する本気度が乗算されるのだと思います。

ここでいう「スタートアップ」は、プロダクトの開発や事業の転換期にも形を変えてやってきます。だから、スタートアップ経験値が少ないと、そこで成長や発展が止まってしまうことが往々にしたあるのだと思います。スタートアップすることの重要性はかなり高いと感じています。

3. 「スタートアップ」に失敗すること

ここで言うスタートアップでは失敗したとしても、失うものは多くありません。というよりも、失うものを少なく、得られる経験値を最大化する必要があります。そして、ファウンダーは失敗することがあって当然、そして最も失うものは「時間」である、とマインドセットされていくのだと考えています。

ヒト・モノ・カネ、という表現がありますが、スタートアップ時点で必要充分なヒト・モノ・カネが揃っていることはほとんどないと思います。ですから、それらの損失を最小限にしようと考えると、やはり短時間でいかに本質を突いたことだけを行うのか、に尽きると思います。

失敗の経験は、ネガティブな感情的側面が強いですが、意識してポジティブな側面を見れば、そこに隠れた経験値は大きいはずです。また、人間は失敗の経験は記憶に残りやすいそうです。そう考えれば、大きなダメージにならないように、何度もスタートアップして経験値を高めることが出来れば
どういったフェーズでも困難に立ち向かえるのだと思います。

スタートアップ・ウィークエンドの参加者の感想でよくあるのは「上手く行かなかったけど、良い経験になった」です。

4. 「スタートアップ」の瞬間

では、この体験を通して、イベント後もスタートアップを継続する「スタートアップ・ファウンダーのたまご」が生まれるか、ということがイベントの成果指標の1つではないでしょうか。

実は、スタートアップ・ウィークエンドは「コミュニティ」だというメッセージを強く発信しています。それは、継続してスタートアップする人たちの繋がりを残すためです。理想としては、スタートアップし続ける人たちが集まるコミュニティが形成され、その中から次のフェーズに向かう人が現れ、それを見たコミュニティのメンバーは刺激を受け、スタートアップを継続するモチベーションを得る。こういった循環が行われることが出来れば、失敗のネガティブな側面は小さくなると思います。

無論、イベントは現実と同様に優劣を付けるため、成果物の良し悪しも少なからず審査の指標には入っています。しかし、それは継続してスタートアップするための現在地点を明確にするためのものと捉えることも出来ると思っています。それを見た参加者が、「スタートアップ」のたまごになる瞬間がきっとあると思っています。

小難しく書いたのですが、簡単にまとめると「やらなきゃ分からん」です。大阪弁風に言うと「やらな分からへん」です。失敗も成功も糧にして前進することで見えてくるものがあるのだと思います。1年前は何となく頭で理解していたことですが、いまは身を持って感じられている気がしています。しかし、来年にはその感覚もまた別の感覚に置き換わっているのかなとも思います。

去年から連続してSWKyotoに参加したことで、自分の進歩が少し見えた気がしますし、スタートアップ・ウィークエンド自体の開催意義も見えた気が
しますし、オーガナイザーとして関わる意義も見えた気がしますし、自分がもうちょっと進んで行く方向も見えた気がします。

近々公式ページでも発表があると思いますが、次回のSWKyotoは2014年11月に開催しますので、金土日の3日間、ぜひ予定を開けて待っておいてください!

2014/8/23:改行がおかしいところを修正しました